つながれば、社会は変えられる

蘇湯 あとがき 詩乃さん

取材前、わたしは少しナーバスな気持ちでGICの扉をくぐりました。彼らとの対話を重ねるまで、多くのイノベーションプログラムや共創プロジェクトと、fibonaとの違いがどういった点にあるのか、見出すことが難しく、真髄にたどり着けるだろうかとずっと不安だったからです。

けれども、時間をかけてお話を伺ってみると、そこには感情というソフトな要素と、企業同士が貫くうえでのルールメイクというハードな要素を、うまく取り持った先にしか実現し得ない、高度でもはや美しいプロジェクトの理想形がありました。

「つながる」って、簡単じゃない。「深くつながる」となれば、一層ハードルは高くなる。ただ、等しく強い熱量をつなげるためのコミュニケーションやコツはきっとあるのだし、その一つの正解を、fibonaは見せてくれたような気がするのです。

結局のところ、オープンイノベーションとは、培ってきた人間同士の関係値が織りなす究極の取り組みなのでしょう。一朝一夕ではない、小さな一歩の積み重ねが、社会や企業をいずれ変える。その地道さが生み出す奇跡の一幕に立ち会えたことを、とても喜ばしく思っています。

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